◇魔女の一撃・用語&設定ページ
 設定とか用語で「お、おう?」と戸惑ったときにご覧いただくと、解答が載っているかもしれません。若干裏話的なものも載せておきます。


あ行

オルヴィア王国
 アーセント大陸の南にある軍事大国。本作品の舞台。領土は広い。
 10年前に起こった戦争により騎警団員や国民が大勢死んだため、人口が少なめ。戦禍の傷跡も深く、王都以外の治安はあまり良くない。夜間、女性の一人歩きはあまり推奨されない場所が多い。
 歴史的に武力を重視し「欲しいものがあらば戦で勝ち取る!」を地でやってきたせいで、外交がめっぽう下手。世界情勢が戦争から外交で片を付ける方に変わりつつあるので、近年外交にも力を入れ始めている。

か行

騎警団
 オルヴィア王国における警察・軍隊・消防を司る機関。王都にある本部は師団と呼ばれ、他の地域にある支部は部隊と呼ばれる。
 入団方法はおおよそ三つ。スカウトされるか、勝ち残り形式の実戦試験を受けるか(序盤で負けても才覚あると見なされた者はスカウトされて入団できる)、士官学校を卒業して入団するかのどれか。
 一個分隊は分隊長含めて8人編成。
 第1師団・部隊は騎士によって構成されている。通称虎。戦争や内戦の鎮圧に赴くのがこの部隊であり、騎警団の花形。
 第2師団・部隊は警察のような仕事をする。通称犬。殺人事件の捜査から迷子の親探しまでするので、仕事の幅が何気に広い。
 第3師団・部隊は消防士のような仕事。通称烏。火事に素早く対応するため、一番人数が多く、各地域にくまなく配置されている。平民でもなれるので男の子に人気。
 第4師団は凶悪事件を担当する精鋭たち。通称欄外。連続殺人事件から性質の悪い拉致事件、果ては魔物退治まで請け負う。第4師団に所属する者は特別に、地域を超えて事件を追う許可をされている。部隊はないので注意。通称の由来は『動物図鑑にも載らないほど自由気ままで手に負えない奴らの集合体だから』である。
 第5師団・部隊は諜報部隊。通称猫。第6から依頼を受けて騎警団の監査を行ったり、第2や第4から依頼を受けて潜入捜査をしたり、異国への諜報を行ったりしている。こちらも少数精鋭で、師団においては師団長以外の姿を見ないと評判。総数は不明。
 第6師団・部隊は事務や人事等の裏方職。通称兎。実はもっとも強い権力を持っている(予算的な意味で)。女性が多いので用もなく他部隊の男たちが集まってきたりする。
 階級は頂点を騎警団長とし、副騎警団長、師団長、副師団長、領都総部隊長、領都総副部隊長、領都部隊長、領都副部隊長、総部隊長、総副部隊長、部隊長、副部隊長、師団分隊長、領都分隊長、分隊長というふうに下がっていく。その下の副分隊長と一等兵と新兵は師団に在籍しようが部隊に在籍しようが、偉さに変わりはない。
 しかし例外的に、第4師団の分隊長は任務が特殊なだけに、他の師団分隊長に比べて権限がかなり強い。領都部隊長に意見を述べ、協力を求めることが出来る程度の権限を有している。
 以下、騎警団員がつける紋章詳細。
 騎警団長→3白星(はくせい)紋章 副騎警団長→2白星紋章
 師団長→3青星(せいせい)紋章 副師団長→2青星紋章
 領都総部隊長→4緑星(りょくせい)紋章 領都総副部隊長→3緑星紋章
 領都部隊長→2緑星紋章 領都副部隊長→緑星紋章
 部隊長→3黒星(こくせい)紋章 副部隊長→2黒星紋章
 分隊長→3赤星(せきせい)紋章 副分隊長→2赤星紋章 一等兵→なし
 新兵→半黄星(おうせい)紋章
 定年は騎警団長と副騎警団長が55歳、師団長と副師団長と部隊長が50歳、副部隊長が48歳、分隊長が46歳、副分隊長が45歳、一等兵が40歳。

騎警団附属士官学校
 王都にある、騎警団の士官を育てるためのエリート学校。国内の学校の中で入学するのが最も難関な学校とされている。
 騎士部門は王族や貴族であり、剣術の実技試験と筆記試験で優秀だった者のみが入れる。王族でも試験の出来が悪いと容赦なく落とされる。それ以外の刑事部門、消火部門、総務部門は身分関係なく、筆記試験で合格すれば入ることが可能。入学は13歳からで卒業は16歳。ここを卒業すると副分隊長として入団できる。

貴族
 オルヴィア王国では基本的に、村を子爵が、町を伯爵が、領と領都を侯爵が治めることとなっている。公爵は王族の男性のみが就ける爵位で、領地は持たない代わりに王に対して政治的意見を直接述べることが許されている。
 男爵は名誉爵位で、領地は持たないが一代限り貴族として扱われる。国王から「その男爵位継いでもいいよ」と許可された場合、子が受け継ぐこともある。男爵位はだいたい素晴らしい武器や防具を作った職人や、国民的英雄に与えられることが多い。実はファルガ・イザラントは男爵位を与えられかけて、表向きは「これまでの英雄たちの働きに比べて、自分には過分すぎる褒賞」として、本音は「貴族になるのが面倒くさい」という理由で辞退している。
 辺境伯は少々特殊で、国境線に面し、なおかつ歴史的に侵略の危険性が高い領地を治めている。敵が国境線を越えたりするなどの緊急時には、国王に許可を求める前に第1部隊を動かすことができる権限を持つ。また、私兵の数が他より若干多くても許される。いざというときは指揮もできるよう育てられるので、軍人的要素が強い貴族。
 オルヴィア王国の貴族は、一族から必ず一人は騎警団か魔法団に籍を置いていなければならない。しかし騎警団や魔法団に団員を輩出した数が多ければ多いほど発言力が強くなるので、大抵の貴族は一人出した程度では満足せず、養子をもらってでも二人、三人と輩出することも多々ある。養子には爵位の相続権がない場合がほとんどだが、騎士になれば衣食住に困ることがないので養子になるのを嫌がられることはあまりない。

さ行

た行

な行

は行

加護魔法(パッケージ)
 生涯常に自分を加護してくれる魔法。設定してしまうと常に容量を喰うことになる。これを替えたりすることはできないので要注意。容量を喰われるのが嫌で、設定しない人間も結構いる。

ま行

魔女
 魔法ではない力で奇跡を起こす者。端的に言うなら超能力者。どのような能力であっても強力なものが多い。その代わり魔力がまったくない。
 この能力を持つ者は皆一様に超短睡眠者であり、15分程度の眠りしか必要としない。異質な存在であるため、オルヴィア王国では恐れられ倦厭されている。

魔法
 基本的に呪文を唱えれば誰でも使えるが、呪文には容量(レージ)があり、自分に一度配置しないとその魔法を使えない。人によって呪文を配置できる量が違う。
 魔法を使ったり、研究することを専門としている人が魔法使いと呼ばれる。
 呪文を受け入れる容器のことを容器(クラ)という。
 容器に魔法の呪文を詰めることを魔法配置(パスラ)という。これで魔法はその人のものとなり、自由に使えるようになる。しかしそうやって便利な魔法を詰めていくと、最後には容器がいっぱいいっぱいになってしまう。それを魔法過配置(トフパスラ)という。
 魔法を使う際は「展開(コン・パルト)<魔法名>」と唱えればOK。呪文は容器に収納されているので問題ない。しかし「展開」は必ず言わなければならない。
 魔法を配置する際は「我が器に黎明齎す<呪文>魔法配置(パスラ)<魔法名>」と唱える。
 魔法を消したい際は「我が器に暮夜齎す<呪文>反魔法配置(グ・パスラ)<魔法名>」と唱える。
 魔法が発達しているので、大抵のケガは治癒魔法で治せる。しかし魔法が間に合わなかったり、治癒魔法に耐えられるだけの体力がなかった場合は死んでしまう。さらに骨折している場合、骨は正常な位置に戻しておかないと変な形でくっつくので注意。深い切り傷もあらかじめ縫ってから治癒魔法をかけた方が傷跡が残りにくい。また、病気は治癒魔法では完治しない。
 そういったこともあるのでこの世界では魔法に頼るだけでなく、医療の技術もそれなりに進んでいる。

魔法団
 オルヴィア王国に仕える魔法使いが所属する機関。騎警団よりも階級制度がかなり緩く、上下関係が薄い。
 戦時でない場合は新たな魔法を作るための研究や、古代魔法を読み解く研究を行っているが、戦時になれば後方支援役として戦地に立つ。騎警団員を転送魔法で運んだり、規模の大きな魔法を撃ったり(大抵大砲代わりにされている)、重要な役目を任されることが多いので、魔法使いをどれだけ消費し(死亡させ)ないかが勝負の要。
 魔法団に入るには魔法団に所属する魔法使いからスカウトされるか、魔法学校を卒業するかのどちらか。魔法団は入団するのが難しく、容器(クラ)が大きいとか、有用な秘伝魔法を多く扱える技術力を持っている、とかでなければ入れない。要するに騎警団に入団するよりも才能が大きくものを言う。アートレート分隊長は魔法を扱う巧みさで入団できた可能性が非常に高い。
 ファルガ・イザラントレベルの容器の持ち主は魔法団員にはそこそこいるし、彼より大きな容器を持つ人間もそこそこいる。
 過去には三個分隊(24人)を同時に転移させられるだけの容器を持った魔法団員もいた。

や行

ら行

流人(るびと)
 異世界からやってきた人や物のこと。

わ行













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